原材料から作るお菓子屋さん、お菓子工房ゴドーです。
お菓子工房ゴドーで最も重要な自家製小麦についてのお話です。
目次
お菓子工房ゴドーは自家栽培の小麦を使っています
何度も繰り返しお伝えしていることですが、お菓子工房ゴドーでは全ての小麦粉に自家栽培の小麦を使っています。
美味しいお菓子を皆さんに届けたい。そのためにはパティシエの腕も重要ですが、やはり素材にこだわりたいところ。
お菓子作りで欠かせないのが小麦粉です。小麦粉にこだわるとしたらどんな選択肢があるでしょう。外国産小麦を止めて国産の小麦粉だけにする?国産の小麦粉でも地元産のものにする?
色々と選択肢はありましたが、「とことんこだわって自家栽培の小麦を使おう!農薬も化成肥料も使わず、有機肥料だけで作った小麦粉でお菓子を作ろう!」と思い立ちました。お菓子作りをする上で欠かせない小麦粉ですから、「一番こだわった先に何があるか」を考え抜いての選択でした。
国産小麦でお菓子を作る難しさ
一般に、国産小麦は外国産小麦と比べてたんぱく質の一種であるグルテンが少ないと言われています。グルテンが少ないと生地が上手くまとまらなかったり膨らまなかったりします。
しかしお菓子作りではグルテンが少ない薄力粉を使うことが多いので、かえって良い結果がもたらされるのではないかと思い、国産小麦でのお菓子作りにチャレンジしました。
お菓子工房ゴドーでは中力の「フクサヤカ」を栽培しています。これは元々製麺(うどん等)用の品種です。
最初自家製小麦でお菓子を作ったときは、外国産薄力粉を使ったときと比べ思うような仕上がりにならないことも多かったです。
最もこれは、ベーキングパウダーであっても添加物を一切入れないと決めていたのでその点で上手くいかなかったのかな、と思います。
お菓子工房を開設してからパティシエは改良に改良を重ね、外国産小麦粉を使ったお菓子に勝るとも劣らないレシピを考案しました。
例えばパウンドケーキのレシピはこちら
通常パウンドケーキと言えば「卵・砂糖・小麦粉・バター」の四つを同じ分量混ぜ合わせるシンプルなレシピとなっていますが、お菓子工房ゴドーのレシピだとかなり細かく材料を配分しています。おかげで「これが私の最高のレシピ」とパティシエが言うくらいのものが出来上がりました。
有機栽培じゃないの?
お菓子工房ゴドーの小麦は、農薬はもちろん、化成肥料も使っていません。肥料は元肥に使う牛糞堆肥や追肥する発酵鶏糞など、有機肥料のみを使っています。
お菓子というと子供が食べるもの、というイメージがありますが、だからこそ安心・安全なものを届けたいという思いでこのようにしています。もっとも、私が農業研修を受けた坂本農場さんが広島を代表するような有機農家で、農薬や化成肥料の使い方を一切教わらなかったから、というのもありますが。
さて、一般に農薬を使わず有機肥料のみで農作物を栽培していると「有機栽培なんじゃないか」と思われますが、お菓子工房ゴドーの小麦は「有機栽培ではありません」。
これは法律上の定義の問題で、「有機JAS」の認証を受けていない農産物に「有機」「オーガニック」といった表記をすることは法律で禁じられています。
お菓子工房ゴドーはこの認証を取得していないため、表向きは「有機小麦」「オーガニック小麦」という表記をすることができない、ということです。
認証には厳しい審査があり、また認証取得のコストも高いため、お菓子工房ゴドーでは今後も有機JASの認証を受ける予定はありません。
しかし、農薬を使わず有機肥料だけで育てていく方針は今後も変わりありません。表立って「有機栽培」を名乗れないのは少し悔しくもありますが、栽培方法や品質には自身がありますのでご理解いただきたく思います。
最後に
今後お菓子工房ゴドーでは製粉機を購入し、挽きたての全粒粉を使ったメニューなども新たに追加していく予定です。
小麦に徹底的にこだわったお菓子工房ゴドーの商品は三原道の駅神明の里、JA三原産直市、兎っ兎、いこうさんのお店で販売中です。よろしくお願いします。