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小麦をまく季節がやってきました
原材料から作るお菓子屋さん、お菓子工房ゴドーです。
今年も小麦をまく季節がやってきました。お菓子工房ゴドーのお菓子作りは小麦をまくところから始まります。自家製小麦が無くてはプリン以外のお菓子が作れないため、毎年最も大事な作業になります。
小麦をまく時期について
例年は11月中旬、11月15日までにまかないと収量が落ちるというので11月10日~11月14日頃にかけてまいています。一般的な麦の播種期は次のとおりです。
(「みんなの農業広場」より引用)
●地域ごとの播種の適期は、北海道の秋播き小麦が9月中~下旬、東北は北東北が9月上旬~10月上旬、南東北が9月下旬~10月下旬、関東は、大麦が11月上~中旬、小麦が11月上~下旬、北陸は大麦が中心で9月下旬~10月下旬、東海から九州にかけては11月中~12月上旬です。
みんなの農業広場 麦編播種期と播種量
暖かい地域だと播種(はしゅ)時期を遅らせるのが一般的なようですが、昨年早めにまいた畑の方が生育も収量も良かったため、今年は11月の頭にまくことにしました。
小麦をまく準備
小麦をまく前に畑の準備をします。
地力を回復させるため、小麦をまく予定の畑に一反(10a)あたり1tの牛糞を撒き、耕しておきます。
知り合いの農家さんは元肥として鶏糞を入れるようですが、お菓子工房ゴドーでは牛糞のみ施肥しています。
また、年によっては緑肥(肥料になる作物)を育ててから切り刻んですき込むことで牛糞の代わりの元肥にしています。
今年は緑肥をまいている時間的な余裕が無かったため、牛糞を施肥しました。
作る面積と種まきの量
実は小麦がだいぶ余っており、それほど作らなくても余裕が見込めそうだったので今年は作付面積を減らしています。例年二反(20a)ほど作付けし、平均450kgほどの小麦が収穫できていたのですが、それほど小麦を使う予定も無く、保管場所にも困るので今年は半分の一反(10a)にします。
お菓子工房ゴドーでは一反(10a)あたり約7kgの種をまいています。種をまく際は「ごんべえ」という手押しの播種機(種をまく器械)を使います。
条間(どのくらいの幅でまくのか)について
お菓子工房ゴドーの小麦作りでは、通常条間40cmでまいています。
条間を狭くすれば種をまく量が増え、面積あたりの収量が増えますが、麦と麦の間の除草や中耕が難しくなります(小麦の根は酸素要求量が多いため、時々耕してあげる必要がある)。
条間を広くしすぎると面積辺りの収量が減り、除草や中耕する面積が増えてしまいかえって手間が増えてしまいます。
そのため、お菓子工房ゴドーでは使用する機械と収量の兼ね合いを考えて、条間40cmにしています。
条間については色々な考え方があるようです。
以下、同じ三原市内で様々な種類の麦の作付けをされている秦農場(はだのうじょう)さんのブログより引用します。
麦の条間
最近、麦の条間はどのくらいの幅でやるのが一番いいか、という質問をよく受けます。
私の経験から言うと60センチと答えるようにしていますが、我が家にきて水田に植えてある麦を見てみると20センチか30センチしか条間がありません。
あれ?60センチって言わなかった?
今日は、いいわけをさせてください。
私の場合この違いは何かというと、一番大きな理由は除草作業をする回数の多い畑は60センチ、少ない畑は20~30センチという決め方です。言い換えると優先する雑草の種類によって条間を変えています。
実際にまいてみる
さて、小麦をまく前の準備ややり方について確認したら、後は実際にまくだけです。
まくだけ、と言うととても簡単に聞こえますが、ひとつ問題があります。
それは三原市深町の畑が基盤整備(複数の田畑をまとめて綺麗な形に直すこと)されておらず、一枚一枚の畑がとても小さい上に形がいびつだという事です。
一枚一枚が大きく、正方形の畑であれば真っ直ぐまいていけば綺麗に種がまけます。普通の麦農家さんではトラクターに播種機を付けて、耕しながらまくのが一般的です。
しかしお菓子工房ゴドーが借りている畑には真四角のものは一枚もありません。どうすればその後の除草作業が楽になるか、それでいて沢山まくことが出来るかを考えながらやらなければなりません。
(小さく基盤整備されていない畑にも実はメリットがあります。このことについては別の機会に触れたいと思います)
今年はこんな感じでまきました。
少しへこんでいる筋が実際にまいたところです。一週間程度で発芽するはずです。
※2017年11月11日追記
無事発芽しているのを確認できました。
まとめ
今年の麦まきはこんな感じでした。
- 播種時期は11月頭
- 元肥は牛糞を一反辺り1t
- 面積は一反(10a)
- 条間40cm
- 播種量は一反辺り約7kg