移住希望者必見!田舎暮らしで不便だと感じたこと3つ

原材料から作るお菓子屋さん、お菓子工房ゴドーです。今回は田舎暮らしを始めて不便だと感じたことについてまとめています。

田舎への憧れ

私は東京で生まれ千葉で育ち、両親の帰省で宮城と島根に行く以外では田舎と縁のない生活を続けてきました。

都会に住んでいるときはテレビ番組の「小さな旅」や「さわやか自然百景」などを好んで観ており、「田舎暮らしって良さそうだなあ、定年退職したら自分も…」と、淡い希望を持っていました。

そんな私が東京での会社勤めを辞め、広島県三原市深町という田舎で暮らすことになりました。

会社に就職したときもそうですが、期待というものは往々にして裏切られるもの。平たく言えば「思っていたのと違う!」ということですね。

ずっと都会と関わって生きてきた私が、田舎に移り住んで不便だと感じたこと3つを挙げてみたいと思います。

現在都会暮らしで田舎での生活を夢見ている方の参考になれば幸いです。住めば都と言いますが、不便さに耐えられないようでは中々田舎暮らしは難しいからです。

買い物が不便

以前千葉県に住んでいたときは、徒歩二分くらいでコンビニもあり、徒歩十分くらいでスーパーもあり、自転車を使えば何件ものスーパーを回ることが出来ました。

しかし深町に引っ越してからは最寄のコンビニまでおよそ5km、スーパーまでは10kmくらいあります。とても徒歩や自転車で買いに行ける距離ではありません。

都会暮らしの時は「必要な分だけ買いに行く」というライフスタイルだったのですが、引っ越したばかりのころその感覚で生活すると「スーパーの往復と家事をして一日が終了」となるのが当たり前でした。

これはいけない。と思い、しばらくしてから買い物は決まった日にまとめてするようになりました。うちは妻の両親の家の近くに住んでおり、米と野菜を分けてもらえていたので、肉や調味料などの購入中心で済んだのは幸いでした。

買い物が不便なのは私のような移住者に限った話ではありません。お年を召されて自動車の運転が出来なくなり、わざわざ買い物をするためにタクシーを呼んでいる方もいらっしゃいます。

生活必需品(特に食料)が手に入りづらい、手に入れるのに苦労するというのはとても不便な問題でした。

田舎にショッピングモールなど無い

「そうは言っても田舎にもショッピングモールくらいあるんでしょ?」と思われるかもしれませんが、三原市に一般的なショッピングモールはありません。

スーパーマーケットとしてのイオンはあってもイオンモールではありません。ヤマダ電機はありますが都会のヨドバシカメラやビックカメラのように家電以外にも何でも扱うような店舗ではなく、まさしく「電器屋さん」でしかありません。

「ここにいけば大体のものは揃えられる」お店がないのは都会から移住してきて特に不便だな、と感じた点です。

Amazonも意外と使わない

「Amazonとか通信販売でなんとかなるのでは?」と思われるかもしれませんが、やはり実物を知った上で見比べて注文するのとAmazonのみで選んで買うのとでは違います。「こんなものがあったら便利なんだけどそもそも存在するのかわからない」「仮にあったとしてもメーカー名や商品名がわからない」と検索するのも一苦労です。

Amazonが役に立ったのはパソコンを自作するときにパーツを買ったときや、子供のクリスマスプレゼントを買ったときぐらいなものでしょうか。

教育機関が少ない

不便なのは自分だけではありません。これから無限の可能性がある子供たちにとっても不便なことがあります。それが「教育」です。

移住当時、町内には幼稚園がありました。過去形です。少子化に伴い入園希望者が足りず、長女が入園するタイミングで「休園」になってしまいました。

三原市では小学校の敷地内に幼稚園があることが多く、卒園したらそのまま小学校に上がるケースが多いです。しかしその肝心の幼稚園が休園となってしまいました。

あるご家庭では隣町の幼稚園に通わせ、卒園したら町内の小学校に通わせるつもりだということです。何故ならご兄弟が既に通っているからです。そうするとせっかく幼稚園で出来たお友達とも離れ離れになってしまいます。

人口減少が進んでいる地方ではこういったことは日常茶飯事かと思われます。田舎に移住を希望するのであれば、もしお子さんがいらっしゃるのであれば教育機関の状況を入念に調べておかれることをお勧めします。

ちなみにうちでは駅近くの幼小中一環の学校に通わせることにしました。町内の小学校は現在50名程度しか生徒がおらず、下手をするとこちらも廃校になりかねなかったからです。少なくとも中学校まではなんとかなりそうな一方で、毎日車での送り迎えをしなければならないので、その点はかなり負担となっています。

娯楽が少ない

以前会社勤めをしていた時は、東京勤務ということもあり様々な娯楽がありました。お酒を飲みに行ったり、買い物をしたり。週末になると子供をベビーカーに乗せて公園へ行ったりショッピングモールへ行ったりなどもしました。

しかし環境が激変し、そういったことは出来なくなりました。今では別にそんなことだけが娯楽ではないと悟ったので特に気にしていませんが。

外でお酒を飲まなくなった

まず、外でお酒を飲むことがなくなりました。車で移動しないと飲み屋に行けないのにどうやって帰ってくれば良いのでしょう。

代行を頼んでまでお酒を飲みたいとは思わなかったですし、昔のように友達や会社の同僚が近くにいるわけでもない。そのため今では特に気にしていませんが、外でお酒を飲むのが大好きだ、という人は田舎への移住を考え直したほうがいいと思います。

子供を公園に連れて行けなくなった

また、公園も近くにありません。子供をベビーカーに乗せて歩いて公園まで…というわけにはいきませんし、「いつも公園で遊ぶ○○ちゃん」みたいな出会いもなくなります。その時その時で新しい出会いがあるのであまり気にしなくても良い事かもしれませんが。

うちでは公園の代わりに畑で遊んでいます。子供と過ごす時間が都会暮らしのときよりも長くなった、というのはメリットかもしれません。それでも時々、「公園で同年代の子供たちと遊んだほうがこの子のためになるんじゃないかな…」という考えが頭をよぎります。

これは自分の中でまだ整理のついていない問題です。移住したのは親の都合であり、どちらが子供のためにとって良かったのか、今でも悩むことがあります。それでも一つ言えるのは、「今の環境で子供のために出来ることを全てやってあげる」。これに尽きるかと思います。

音楽とゲームが楽しみ

私は昔から音楽が好きで(ジャンルは偏っていますが)、社会人になってからはレコードを集めるようになりました。田舎では日が暮れたら外出しないので、ゆっくりと家で音楽を聴いたり、クラシックのコンサートのBlu-rayを観たりする機会が増えました。

また、高校くらいで止めてしまったゲームも自分で作ったパソコンで遊ぶようになりました。とにかく田舎の夜は暇です。

普段は外で畑仕事をしていますが、趣味はそれに反して内向的になってきたなあ、と感じています。

アウトドアの趣味というのも、普段会社勤めで建物の中にいることが多いからこそ興味が湧くんじゃないかな、と思います。自然に囲まれて毎日過ごしているのにわざわざキャンプをしてみようという気はおきません(笑)。

Amazonプライムが便利

買い物においてAmazonはほとんど使わなくなったと書きましたが、それに反して便利だと感じたのがAmazonプライムです。

Amazonミュージックで田舎では手に入らないような音源を好き放題聴けたり、子供向けのPrimeビデオも見放題です。年額3,900円でこれだけの娯楽が手に入るのですから、娯楽が少ない田舎にとってAmazonプライムは救世主かもしれません。

Primeビデオをもっと簡単に見られるようにするために、Fire TV Stickも買おうか迷うくらいです。

Amazonプライム会員公式ページへ

まとめ

田舎に移住して不便だと感じたことは大きく分けて次の三点です。

  • 買い物が不便
  • 教育機関が少ない
  • 娯楽が無い

田舎で暮らして不便だと思ったことを具体的に挙げてみましたが、いかがでしたでしょうか。「そんなの大したことじゃないよ」と思われるかもしれません。しかし、こういった不便さは都会の生活に慣れているとボディブローのようにじわじわと効いてくるものです。

都会暮らしを捨てて田舎で暮らしてみたいという方は、事前に移住希望地である程度の期間試しに生活してみるべきだと思います。

また、誤解されたくないのは、私は「不便だと感じた」ものの「だから田舎が嫌い」なわけではないということです。その不便さも含めて、田舎暮らしの方が素晴らしいと感じながら日々を過ごしています。

こればかりはその人次第、というところでしょうか。

何かの参考となれば幸いです。